私的巡礼の記録〜妻在百三十三番霊場の旅〜

第三十四番・水澤〔MIZUSAWA〕

萬世の 願をおさむ 水澤の 巌の肩に 苔のむすまで
(よろづよの ねがひをおさむ みずさはの いわほのかたに こけのむすまで)

水澤・2008年5月28日撮影観世音菩薩
・国道117号線を津南方向へ向かうと水沢郵便局がある。その角の信号を左折すると県道342号線だ。すぐに線路を渡り、緩やかな右カーブの登り坂を進むとすぐに右側に墓地が見える。その中に道路へ背を向けて観音堂が建っている。周りには似たような建物もなく、わかりやすい。この札所は商家のひとつ、丸山勝重家の所有として護持されてきた。御経堂と呼ばれた堂内には釈迦牟尼仏、観世音菩薩、十六善神等、二十数体の仏像が安置されていた。京都の大仏師法橋一運の作と言い、黒い光沢の仏像群は、地方では稀に見る程の素晴らしいものである。理由あって明治40年頃、小泉の宝泉寺(九十番札所)に御堂、仏像ともに移る。昔の御堂のあった所は水澤の神社の前であり、宝篋印塔がわずかに昔の名残をとどめている。その後、水澤の集落では由緒ある仏像が移ってしまった時代の変遷を残念に思い、集落の総意により昭和60年夏、第三十四番札所が復興した。現在の観音様は集落のお年寄りが取り憑かれたようになって彫り上げたものだという。
【曹洞宗青年僧侶の会発行・妻有の百三十三番−ふる里の霊場めぐり−より一部抜粋】
【詳細な地図】
《戻る》 《一覧へ》 《進む》