私的巡礼の記録〜妻在百三十三番霊場の旅〜

第三十八番・角間〔KAKUMA〕

藻塩草 書間もあらじ 吾願 後の世かけて 契たまへや
(もしほぐさ かくまもあらじ わがねがひ のちのよかけて かなへたまへや)

角間・2008年5月28日撮影聖観世音菩薩
・このお堂は“ねじり杉”で有名である。看板も出ているから道路工事に惑わされなければ迷わずに辿り着けるだろう。角田ねじり杉の看板は清津峡小学校の手前、ピンクの土産屋さん“ラピーヌ雪街道”の斜向かい辺りにある。集落の道は狭く、お堂までの少しの間、自分の足で歩かなければならない。また、駐車場もない。このねじり杉の由来は、その昔、この集落の人々には信仰心が全くなく、一人のお坊さんがここに通りかかったときに、道端の家を訪ねて「水を一杯いただけませんか」とお願いをしたものの、「水などないよ」と見向きもせずに断られてしまった。その次の家も、その次の家も同じでどの家からも断られてしまった。するとお坊さんは泣きながら「私はごはんも水も要らないが、哀れなのはこの村の人達だ。あの様子ではいつまで経っても仏さまの有り難さを知らずに過ごすだろう。せめて私が来た事を後々の人に知らせたい。そうすれば、いつかは仏の道に帰依するときもあろう」と傍らの小さな杉の木をねじって「このまま伸びよ」と言ってどこかに立ち去ってしまった。するとこの杉の木はお坊さんの言いつけどおり、大きくなってもねじれたままでいるため、村の人達も初めて仏さまの大きな力を知り、信仰するようになったという。そして、いつとはなしに「あれは弘法様のねじり杉だ」と村人から大切にされるようになった。現在では見事な大木に育っていて、根元から子供の杉も生えているが、同じようにねじれている。一見の価値あり。
【曹洞宗青年僧侶の会発行・妻有の百三十三番−ふる里の霊場めぐり−より一部抜粋】
【詳細な地図】
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