私的巡礼の記録〜妻在百三十三番霊場の旅〜

第八十九番・田中〔TANAKA〕

中々に 秋の田中の かりそめも 仏の御名の 忘られもせず
(なかなかに あきのたなかの かりそめも ほとけのみなに わすられもせず)

田中・2008年9月1日撮影聖観世音菩薩
・県道49号線で南鐙坂集落に入ると農協があり、その脇道を入った真裏の田圃の中に小さなお堂がある。普段、鍵が掛けられているが、その鍵は東光寺すぐ近所の“かぜん”さんが管理なさっている。謂わば、東光寺の門前であるから、この札所は続けて廻っておきたい。当然、お借りした鍵は、お参りが済んだら再び施錠して返却しに行こう。この聖観音様は代々斉木家(家号田中)が守護してきたものである。斉木家の転出により、御堂の観音様は県道沿いにある巡礼堂に移されたことがある。その時、いつも知らぬ間に田中の方を向かれている為、これは田中に帰りたいのだろうということで、元の場所に再安置された。また、堂守りをしていた斉木家の足の立たないお婆さんが御利益から歩けるようになった。あるいは、観音様が馬の姿に化身して火事を知らせてくれた等、色々な話が残り、村人に親しまれている。毎月17日には老人達が御詠歌やお経をあげてお祀りしている。
【曹洞宗青年僧侶の会発行・妻有の百三十三番−ふる里の霊場めぐり−より一部抜粋】
【詳細な地図】
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